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右往左往 2025 01
毎日走り回っているつもりでも所詮大自然の掌で右往左往しているのが関の山そんな私のひとりごと(紫野 木庵 庵主 公童法師)No115
白衣観音(びゃくえかんのん)令和七年は巳年前回はクレオパトラの額にコブラの図でしたが蛇、白蛇の白から連想して白い布を被られた白衣観音様が浮かびました。観音様と言えば西国三十三か所霊場巡りで有名ですが私たちの為に三十三の姿を変えて悟りに導いて下さるとのこと。その中でも白衣観音様は姿がわからぬように白い布を被り市井の中へ現れ教えを説かれます。ある時店のインターホンが鳴った「どちら様ですか。」と応答しても返事がないので表に出てみると黒いコートの女性が立っておられた。「Do you speak English?」「No」と答えるが、店の中に入りたそうなので「どうぞ」と手を向けた。箪笥に興味があるのではなく陶器の器が興味がある様子。彼はとっさにスマホの翻訳機能を思い出し日本語を英語にを選択し使ってみた。変換ミスはあるものの、なんとか話が出来ブロンズに銀メッキのイタリア製小箱と奈良王母窯のザクロの絵が描かれた茶碗をお買い上げ頂いた。領収書を書くのに名前を教えてもらうと
Lillian Liuと書かれた、後日ネットで調べると世界的なピアニストや映像作家と表示されるが当人かどうかは判らない。また別の日インターホンが鳴った、背の高い毛糸帽子の男性だった。しきりに「T-table」と聞こえたので花梨の座敷机をお勧めした、やはりスマホの中国語の簡体字をさされたので会話が出来ました。また領収書へのお名前を尋ねると「馬○○」と書かれたので「フイルムスター」と聞きました。「同姓同名で私も彼のファン」とのこと。彼にとって両人は白衣観音様かもしれない、他国から来られ優しくお話し下さる。サンスクリット語の観音経では三十三以上に変わられるお姿が描かれてあるそうで、私以外のすべての人々は観音様の化身。貪りと瞋りと愚かさの私になにかを気付かせる為にインターホンを鳴らされた年末の出来事。南無観世音菩薩。
鐘ついて 春を迎える 我が庵 白布かぶりて 来たれ福神 (公童法師)
いろは説法8(ほほえみのひととき)法語9日は「微笑みのひと時」です。師の山坊には色んな人が訪ねてこられる、元横綱の千代の富士さんや北勝海さん。相撲部屋の看板九重部屋 八角部屋と大きな縦長の板に揮毫された、端渓の大きな硯に墨を擦り大きな太筆で立ちながら書かれる。部屋の名前の左側に平成六年十一月吉日、右側下に長老公照と書かれ落款を押される。ここで見ていた周りの一同にこやかな顔になる。また別の日玄関に荷物が届くと普通の表札より一回り大きなヒノキの板が入っている、なんでも北海道に奈良県十津川村から移住された新十津川村があり各家の表札に名前をお書きになりました、その関係か荷物を開けられた師は「門前に表札お書き処と看板上げないかんなー」と笑っておられた。彼もその恩恵を受け何枚か表札を頂いた、俗名有り僧名有り漢字以外に絵表札も有り玄関以外にも色んな場所に飾らせて頂いている。見るたびになぜか微笑みが沸いてくる、座敷の雪見障子を開け縁側越しに見える蓮池に白鷺が飛んできたのを見ながら、夏の暑い日には食蛙の啼き声を聴きながら一枚一枚書いておられた時の様子が思い出される。師の山坊に来られる方は皆微笑んでおられ幸せなひと時を過ごしておられる、彼にとっても弥勒菩薩のおられる兜率天と言える場所でした。来られる方がほほえまれるそんな庵にしたいと元旦に届いた年賀状を見ながらほほえんでいるひととき。歳を忘れて今年もやりますいろは説法、ほほえみのおすそ分け。兜率天の一日は人間界の400年走りますよー笑顔を求めて。ウフフー
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代表者田中公童(稔秋)
京都府公安委員会
第7858号