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時代箪笥の木庵田中は明治時代の和箪笥(骨董たんす)をリホームリメークして今の生活に使える時代箪笥を販売する京都の家具屋です。

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エッセイ 右往左往item list

右往左往は1月4月7月10月に更新します。


木庵の日々の出来事をつぶやいております。どうぞお楽しみください。
 

右往左往 2024 10

毎日走り回っているつもりでも所詮大自然の掌で右往左往しているのが関の山そんな私のひとりごと(紫野 木庵 庵主 公童法師)No114

 

受講生代表(じゅこうせいだいひょう)例年九月は奈良東大寺での勉強会、以前は末寺対象の「指導者講習」が近年は在家得度者向けに「華厳教学研修会」と改名され三日間の講義がおこなわれる。初日は管長猊下法話と華厳宗成立の過程。二日目は諸堂参拝とお経の解説と練習、三日目は大仏殿時役(法要)のあと散華おさらいと鑑真和上来日の話。その後修了証授与式があり懇親会が行われる。今回も乾杯の音頭を承った彼、昨年は説教所設立の話しと師から教わった「普段の生活中に華厳の教えがあるんですよ」で今回はスーパーマーケットでの出来事をのべました。午後4時頃スーパーマーケットに夕餉の食材を買いに行くとレジの前に十数人が並んでおられます。レジ係の人はまず手を組んで「いらっしゃいませポイントカードをお持ちですか。」カードを受け取りバーコードを読み取りカードを返却すると買い物かごの中から商品を取り出し20%引きです30%引きですこの商品はタイムセールで50%引きですと精算用の買い物かごに移していかれ最後に「合計いくらでございます。お支払いは現金になさいますかカードまたはポイントをご利用されますか。」と尋ね「ではこちらの機械でご精算ください。」と買い物かごを精算機まで運び「有難うございました亦のお越しをお待ちしております。」と手を組んでお辞儀される。その様子を見ていて彼は仏前作法の「三礼」されておられるように見えた。「三礼」とは立った状態から正座し額を畳に付くよう前屈みになり、両手は前に伸ばし頭の辺りに置き、仏様のおみ足を頂くように手のひらを上に向ける動作、これを三回繰り返します。もちろんレジ係方はご存じないが一日中マニュアルどおり何十回と繰り返される姿は仏道修行だと彼は思った。そんなことを話をし「では乾杯させて頂きますのでお飲み物をお持ちください、華厳宗の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして乾杯。」で拍手、受講生代表終了。

 

 

  大空に 雲のたなびく 奈良の町 月も恋しと 啼く鹿の声 (公童法師)

 

いろは説法7(喜んでいただく姿に手をあわせている)法語1日は「喜んでいただく姿に手をあわせている、です。師は普段「喜んでもらえるよろこび。」と言っておられた、何か意図をもってしたことでなくまた見返りを求めたわけでないのに感謝される事がある。スーパーマーケットでレジ待ちの際列の最後に並ぶとき二人同時になると「どうぞお先に。」とすすめると喜ばれることがある。英語でAfter you 「あなたの後で」と表現すると彼の茶道の大宗匠は言っておられた。他の人より先に出るのではなく一歩下がって道を譲る。夏の暑い日の法要に着る沙の墨染の衣は透けて見えるが誠に暑い、しかし姿勢を正し朱扇をゆっくり動かすと周りの人からは涼しく見えるらしく「さすがご修行のたまもの。」と言ってくださると師は著書に書いておられる。食べ物も奪い合えば足らず、わけ合えばあまる。相手の幸せが、そのまま私の幸せ、利他と自利は、一つと仏教では教えています。「無功徳」と言う言葉がありますが「功徳が無いのではなく見返りを求めない。」英語でDon’t ask for anything in return「見返りを求めてはいけません。」だが「功徳を求めない。」はOne does not seek meritと見返りreturnではなく功徳 meritとなっているのがおもしろい。「喜んでもらえるよろこび。」を感じたいと思う日々。ナム ナム ナム。


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